【コラム】スポーツ選手のストレスとケガ

第24回 「脳」の時代、脳へのアプローチ法、バージョンアップ法

吉備国際大学社会科学部学部長・教授
公益財団法人日本健康スポーツ連盟認定プロフェショナルトレーナー
一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長

竹内 研

世は正に「脳」の時代と言っても過言ではない! まあ、認知症が増えてきていたり、メンタルヘルス含め心の問題が蔓延状態だったり・・・・・・・。
脳のメカニズムが、まだまだ解明にはほど遠いとは言え、21世紀に入る少し前から、どんどん新しく解ってきていたり。
先にも書きましたが、健康について考える場合も、アスリートのパフォーマンスについて云々するにしても、脳を中心に考える時代です。メンタル=心については言うに及ばず。

そこで重要なのは、脳の仕組みが解ったとしても、脳へのアプローチ法が示されないと、「ではどうすれば良いのだろう?」ということになります。

実は、2000年前から、つまり少なくとも有史以来(本当はもっと前からだと思いますが)人類は様々、脳へのアプローチ方法を伝承して、今日に至っています。
残念なのは、科学の進歩によって、科学的に実証されていないものは、世の中の表舞台から消えてしまったものも多いということです。
科学が証明するだけの理論と方法論を備えていないがためである、という側面も否めません。

さて、そうした流れであるにせよ、脳にアプローチする身体的なキーワードはと言うと。
背骨と皮膚。

他にもあるでしょうが、この二つは欠かせません。
間違いなく、人間の脳は、今の段階で機能しているレベルは、本来の機能の水準からして、極めて低い。
このことは科学レベルで、常識。
そして、私達現代人の背骨は、その働きが著しく衰えてしまっている。
もし、四つ足動物の背骨が機能しているレベルで、人間の背骨が機能したら、運動能力が飛躍的に高くなることは間違いない! 世界トップクラスのアスリートは、それにより近い状態だということが、唱えられていますね。
と同時に、実は脳の機能も、大変高くなる!

背骨がどの様に機能しているかは、脳に大きな影響を与える。
衰えた現代人の背骨を改善することは、脳の活性化に直接的に役立つのだったというのです。
背骨が何倍も機能すれば、そうでない場合よりも、脳に物凄く多くの求心性の情報が四六時中送られるので、脳は常に多くの刺激を受けまくり。
その刺激によって、脳がどんどんバージョンアップ、とこうなると言われます。

皮膚も同じで、皮膚はこれまた四六時中膨大な刺激を受けまくっていて、それが脳に送られている。
皮膚がどんな刺激や情報を受け取り、さらにその刺激や情報をどの様に処理するかは、一人一人の皮膚の状態が決める。
だから、皮膚に着目して、皮膚を良い状態にしておく、皮膚を通して脳にアプローチする方法を知っておく。

自分自身の脳を、本当にバージョンアップするやり方が見えてきていますよ。

2021-11-10