【コラム】スポーツ選手のストレスとケガ

第2回 とにもかくにも、中国文化の凄み、武術にあり!

吉備国際大学社会科学部長・教授
公益財団法人日本健康スポ―ツ連盟プロインストラクター
公益社団法人日本エアロビック連盟参与
一般社団法人日本メディセル療法協会学術委員長
国際体操連盟認定国際コーチ

竹内 研

中国が世界的に各方面で、パワーアップを見せてますね。
中国の進出・進行に対する賛否はともかく、特に東アジア圏においては歴史上、中国が創造し拡散してきた文化は、極めて大きな影響を与えてきた史実は動かせません。
日本は、あらゆる文化的な影響を受け入れてきました。
漢字はその最たるもの。
仏教もそう。
私は何かの機縁で、高校生の頃から、中国の武術に惹かれてきた訳ですが。
日本の武術・武道は、中国の武術の影響を受けてきた事も史実。
かと言って、純然たる日本古来の武術も、今に至るまで、社会の表面とは別の時空間で、伝承されています。

近年、いわゆる古武術のノウハウが、身体運動の分野などで、学習・運用されることも増えてきてます。
中国の武術と日本の武術、当然その術理やメソッドには、共通する内容があります。
それと共に、それぞれの個別性もありますね。
話を中国武術に絞りましょう。

中国武術で広く言われているのが、
「すべての武術は少林より出る。」
つまり、あまねく中国の武術は、河南省は嵩山にある、かの有名な少林寺から発祥したということ。
ではなくて、
約1500年近く前に、少林寺にインドより渡来し、仏教を伝え、中国の禅宗を開くこととなった、達磨
が残した、易筋経に示された原理に則って、武術は発展してきたという意味です。
でどういうことかというと、易筋経とは、身体ひいては精神を、根本から改革する原理が記されている。
なので、武術は、身体を根本改革することを根幹として成すということ。
言い換えれば、身体が根本改革されない様な武術は、本当の武術ではないということ。
相手に対応するテクニックを練磨するのではなく、それは結果的に出来上がってくるもので、身体の根本改革をすることで、人間が備えることができる、闘うための最高の能力を育成するのであると。
その方法を今に至るまで備えている武術が、武術としての価値を持っている。
思えば、そうした武術を、ずっと志向してしたんですね。
それは、確かに、今なお存在していました。
馬貴が伝えた八卦掌は、その一つにちがいないのです。

(出典)
https://baguaken.hatenablog.com/

2020-05-24