【コラム】スポーツ選手のストレスとケガ

第11回 「百花繚乱」・・・

「百花繚乱」という言葉があります。

今、実に様々なトレーニング理論,トレーニング法が、施術の理論や方法も含め、世に溢れています。

幸運なことに、こうした理論や方法が、日本の社会のどこかで先ずは密やかに現れてきた多くのプロセスを、私は目にしてくることができました。
そのお陰で、今色々な方々が提唱されている理論や方法の多くのルーツについて「あの頃あの先生が提唱されたものに端を発しているな。」と解ることができます。

もちろん、西洋にそのルーツを持つトレーニングに関しても、私の場合は筋力トレーニングにのめり込むことで、学びました。
筋力トレーニングの道に導いてくださったのは、我が国の筋力トレーニングの扉が開かれる大きなきっかけを作られた、窪田登先生です。
実に200冊に喃々とする筋トレに関する書籍を著されました。
早稲田大学教授でいらし、ご縁あって吉備国際大学学長として、身近でその薫陶を受けました。
筋トレを通じて、運動生理学やバイオメカニクスなどのスポーツ科学を、初めて?真面目に学んだ次第です。

縁あって、なんとエアロビックのコーチを約20年間に渡ってやりました。
それも日本チャンピオンや日本代表選手の指導。北海道から九州まで全国各地で。
私は、ただの一度もエアロビックの競技をやったことはありません。それが何故に。
簡単に言うと「指導をしたい、強い選手を育てたい、育ててみせる。」とまるで勝手に思い込んだから。
ご縁で公益社団法人日本エアロビック連盟で中心的に携わってきました。そして国際体操連盟のコーチアカデミーで、アジア人第一号で合格。

奇想天外に聞こえるでしょうが、微塵も誇張や偽りはありません。
自分が未経験のスポーツでも、創意工夫を凝らせば指導できる。貴重な経験をさせていただきました。そのために色々と学んだし、工夫をしました。選手を見て、観て、他の指導者が感じ取れないこと、観て取れないことを観ることができるようになる。実感しましたね。体操競技の大切な基礎である『シラカバ姿勢』、正に今に言う体幹トレーニングのルーツも、そのプロセスで知りました。

「身体やメンタルの可能性を開発する方法は、人類の歴史と共に在る。」これは紛れもない事実です。
最新のトレーニングだとか、最新の科学的理論だとか言っても、既に千年以上前から伝承されてきていたり、大昔から言われていたことがようやく科学的に裏付けられた、など多く見受けられます。
ヨガなどその代表だし、また武術もそうです。
私は高校時代に、ふらりと立ち寄った街の書店で手にした武術の書籍が、その後の探求の大いなる契機となりました。
以来40年以上、武術の探求・鍛錬を継続しています。
幸いにも、何人かの歴史に残るに違いないと思われる師に巡り合うことができました。ここであえてお名前は出しませんが、知る人が聞くと、オッと驚きを感じられる方々です。
そして、長い歴史の中で伝承されてきた武術の鍛錬法によって、この大したことなかった私の運動センスが、大きく変わったことは、はっきりと実感しています。

その他、人間の動きのメカニズムの本質は、スポーツ科学で論じられている内容よりも、遥かに深いということにも目を開かせていただきました。

2021-08-05